委託保証金の仕組み
信用取引をはじめる
小さな資金で大きな投資効果を期待
委託保証金の仕組み
取引金額を全額用意しなくても取引が可能
信用取引では、取引額に対して必要な委託保証金の割合を「委託保証金率」といいます。似た名称で「最低委託保証金維持率」があります。これは建玉を維持するために必要な委託保証金の割合で、委託保証金率より低めに設定されています。この維持率を割り込んだ場合は、追加の保証金(追証)を差し入れなければいけません。
みずほ証券のオンライン信用取引では、委託保証金率が35%未満になると「保証金不足」、30%未満になると「維持率割れ」となり、追加で保証金(追証)が必要です。
- (注)お取引店での信用取引の場合は、委託保証金率30%、最低委託保証金維持率20%です。
- (注)オンライン信用取引、お取引店での信用取引、いずれの場合においても、レバレッジ倍率が1倍を超える一部のレバレッジ型ETF等の銘柄の委託保証金率は「30%×レバレッジ倍率」となります。(インバース型ではマイナスを考慮せず倍率のみを委託保証金率に乗じて算出します)。
なお、オンライン信用取引では算出された委託保証金率が35%以下の場合、適応される委託保証金率は35%となります。 - (注)「保証金不足」とは、委託保証金維持率が35%未満の状態をいいます。委託保証金維持率が35%を下回っている場合は、委託保証金からの現金ならびに委託保証金代用証券の引き出し、および新規の買建または売建は行うことができませんので、ご留意ください。
信用取引で発生する費用は?
追証の仕組み
「追証」とは「追加保証金」の略で、委託保証金維持率が最低委託保証金維持率を下回ったために、追加でご入金いただく担保のことです。
追証が発生するのは主に次のような場合です。
1.建玉が下落したとき
建玉が下落した場合の例
委託保証金率が35%、最低委託保証金維持率が30%の証券会社で、700万円の現金を委託保証金にして2,000万円の信用取引をする場合の例を考えてみましょう。
買建てした2,000万円の株価が20%下落すると、この時点で建玉に400万円の評価損が出てしまいます。この評価損は、委託保証金から差し引かれ、委託保証金は300万円、委託保証金維持率は15%になってしまいます。
このように、委託保証金維持率が一定の割合を下回ると、追証が発生し、委託保証金維持率を30%に回復するための追加入金が必要になります。
このケースでは、300万円を現金で追加入金する必要があります。
- (注)委託保証金700万円で、2,000万円の新規買建を行い、400万円の評価損が出た場合の委託保証金維持率の計算方法
2.代用有価証券が下落したとき
代用有価証券が下落した場合の例
委託保証金率が35%、最低委託保証金維持率が30%の証券会社で、時価875万円の代用有価証券を委託保証金にして2,000万円の信用取引をする場合の例を考えてみましょう。
代用有価証券の株価が30%下落すると、この時点で代用有価証券は612.5万円になり、委託保証金は490万円、委託保証金維持率は24.5%になってしまいます。
このケースでは、110万円を現金で追加入金する必要があります。
- (注)委託保証金700万円で、2,000万円の新規買建を行い、代用有価証券の株価が30%下落した場合の委託保証金維持率の計算方法
追証が発生したら
追証が発生したら、次のようなことに留意してください。
入金額を確認する
入金額をご確認のうえ、期日までにご入金ください。
追証が発生した場合、必ず証券会社に委託保証金の不足額をご入金いただく必要があります。たとえ翌日には株価が値上がりし、委託保証金維持率が回復したとしても、前日に発生した追証の追加額をご入金いただくことになります。
入金期日を確認する
通常、追証が発生してから追加入金までの期限は短く、他の株式の売却等では間に合わないケースがほとんどです。取引を続けるためには、入金の締め切り日時を確認し、迅速にご対応いただくことが必要です。
- (注)みずほ証券のオンライン信用取引サービスでは、追証発生日の翌営業日までに保証金の差し入れが必要です。